朝時間を大切にする
朝時間を大切にする
早起き朝時間活用術
早起き朝時間活用術は、「とにかく明日から早起きするぞ!」とか「今日から朝の時間を有効活用するぞ!」といったいわゆる「根性論」では難しいと思ってください。それでは決して続かないのです。
これから、誰にでもできる簡単な早起き朝時間活用術をお教えします。私のまわりの人たちはこの方法でうまくいきました。
ここではわかりやすく「部屋の模様替え」にたとえて考えます。シミュレーションの形をとりますので、頭と心をニュートラルの状態にして一緒に想像してみてください。
「ゴミ屋敷の一部屋にあなたはいます。さて、この部屋をあなたのあこがれのリビングに変身させるにはどうすればよいのでしょうか。」
①まず、部屋を見わたし、何が転がっているかを見る。
②必要なものは何かを考える。
③不要なものは捨てる。
④掃除する。
⑤部屋の広さや形を見て、間取りを考える。
⑥使いやすいレイアウトを動線や生活を頭に描きながら考える。
⑦レイアウトを決めたら、置くものを配置する。
⑧また入りきらなければ捨てる。
⑨日々整理整頓、お掃除をする。
⑩外から余計なものを持ち込まないように気をつける。
このような10のステップで進めるとうまくいきます。
それでは次にそれを時間にあてはめてみましょう。大まかに3つのフェーズに分けます。
<フェーズⅠ>時間の大掃除をする
①まずは自分がどのように朝の時間を使っているかチェックする。
②そのうち、必要不可欠なものは何かピックアップする。
③それ以外は捨てる。
④そのうち、朝どうしてもやらなければいけないもの、朝にしかできないものは何かピックアップする。
⑤それ以外は捨てる。
⑥残った必要不可欠のものにそれぞれどのくらい時間がかかるか計ってみる。
⑦合計の時間が合理的か検証する。
⑧トータルの所要時間から「起きるべき時刻」を逆算して割り出す。
⑨その時刻の2時間前に起きる時刻を設定する。
⑩同時に「時間泥棒リスト」をつくる。
<フェーズⅡ>時間の間取りを決める
①朝の時間を15分単位で表にする。1ユニット15分。アナログ時計で4分の1。
②動線を考え「モレなく、ダブリなく」「一筆書き」で予定を入れ、時間割をつくる。
③朝やることのチェックリストをつくる。
④前日の時間貯金リストをつくる。
⑤時間管理ツールをセットし、仕組みとして落とし込む。
間取りはスケジュールです。部屋も六畳、八畳というようにユニットで考えます。1ユニット15分で考えていきます。
動線にムダがないように、動きを考えて寝室、洗面所、トイレ、キッチン、クローゼット、玄関、リビングなどで行うことを並べていきます。
<フェーズⅢ>日々のお掃除をする
①時間泥棒リストにあるものに気をつけて近づかないようにする。
②習慣化されるまで各リストやツールを使ってチェックする。
③不要なもの(タスク)を持ち込まないように気をつける。
④小さなゴミに気がついたら日々掃除する。
⑤開始時刻、使う時間を変えない、レイアウトを変えない。
⑥無意識にどこに何があるかがわかるようになるのと同じように、何をするか考えなくても良いように習慣化する。
⑦前日の時間貯金リストなど自分へのサポート体制を強化する。
しばらくは手帳に自分へのごほうびとして「できたよシール」を貼るというのも効果的です。
これらのことが少し甘くなってくると、部屋が汚れてくるのと同じようにスケジュールが崩れていきます。
いかがでしょうか。
「たったこれだけ?」と思うかも知れません。たったこれだけのことを実行するだけで、あなたの朝の時間を有効に活用できるようになります。
ワンランク上の早起き「7つの習慣」
- 早起きをして何をするか -
「早起きできない理由」と「早起き朝時間活用術」を理解したら、その次は実践です。
「実際に早起きして何をするか」がポイントです。
目的やゴールを設定しにくいと思っているあなたに、ワンランク上の早起き「7つの習慣」をお教えしましょう。
とくに目新しいものではありませんが、ワーク・ライフ・パーソナルバランスの「パーソナル」の部分において、「早起きした2時間でこんなにたくさんのことができる」という実践例をお示しします。私が朝やっていることですが、このような感じでワンランク上の早起き習慣を身につけてみませんか?
パワーミュージック
元気が出る曲、好きな曲、昔良いことがあった時に聴いていた曲などをiPodやウォークマンなどに入れ、通勤の時などに聴きます。
心と身体が目覚め、元気物質が分泌され、体中にパワーがみなぎってきます。
スポーツ選手が練習の時にやっているのと同じです。自分のテーマソングを決めても良いと思います。
フィジカルトレーニング
身体に負担のかからない全身運動であるウォーキングの時間をつくります。
まず駅までのウォーキングをし、一駅分余計に歩き、駅などでは階段を使います。特別なエクササイズをしなくても、体の半分以上の筋肉を活動させますし、十分に運動になっています。
朝だけではなく、昼休みと帰りをあわせて毎日二時間以上のウォーキングをしています。
メンタルトレーニング
座れる電車の中や静かな場所でやると効果的です。
自分の内面と向き合う時間をつくります。
たとえば、瞑想したり、夢について考えたり、人生について考えたり、生き方について考えたりします。
また、不安と向き合うようにしたり、弱い自分と正面から向き合うようにします。
日常あらためてそういう時間をつくるのは難しいので、日々少しの時間だけ意識的に自分の心と向き合います。迷い、悩み、不安を受け止める時間をつくると、突破口、出口が見えることが多いのです。
アクティブインプット
単に何かを見たり、聞いたり、読んだりするということではなく、興味・関心がわいて自分のモティベーションのアップにつながる積極的なインプットをしていきます。
たとえば、「好きな本、読みたい本を読む。」「参考図書、業界紙、学会誌、ビジネス書などを読む。」「新聞のヘッドラインを拾い読みする。」「テレビ、ラジオのニュースヘッドラインをチェックする。」
大切なことは、意識的にアウトプットにつながる積極的・選択的なインプットをするということです。インプットされた断片がやがて結晶化し、熟成されてアウトプットにつながります。
アクティブアウトプット
アクティブインプットすると同時に、アクティブアウトプットをします。
たとえば、「ブログ、SNSへの発信をし、社会貢献する。」「ホームページの更新、写真・動画のアップをする。」「誕生日、お見舞い、その他コミュニケーションのためのメールの配信をする。」「発表するための文章を書く。」「エッセイ、日記を書く。」「人生訓を書き出す。」といった相手に何かを伝えたり、教えたり、人の役に立つことをします。
アクティブアウトプットをすると、頭が整理され、より良いインプットにつながります。
そして人に向けてアウトプットすることで、自分自身がそのことについてしっかり考えるようになります。
バランスチェック
毎朝ワーク・ライフ・パーソナルバランスのチェックをします。
その際、人間の思考への集中力は弱いので、五感からの刺激の少ない時間をつくって手帳でチェックするようにしましょう。
「パーソナル」の自分を起点、リーダーにして、ワーク(仕事)やライフ(生活)について考えていきます。「自分の時間はとれているのだろうか」「ストレス発散はできているか」「家族とのコミュニケーションはとれているか」「仕事をしすぎていないだろうか」などを見ていきます。
そうすれば、「本当の自分」「本来の自分」などとあらためて考えたり、「自分探しの旅」に出かけなくても、日々自分自身が見えてくるものです。そして、「今の自分」、「ありのままの自分」が本当の自分であると思えるようになるのです。
日常から逃げたくなるのは「パーソナル」の自分が小さくなっている時です。「パーソナル」の自分を抑圧していると、誰しも日常から逃避したくなるものです。そうならないように、毎朝ワーク・ライフ・パーソナルバランスのチェックをしています。
リッチリラクゼーション
今ご紹介した6つの習慣をひととおり終えたあとに、自分へのごほうびやリラクゼーションとして「少しリッチな体験」をしています。
私は朝の習慣でコーヒーを飲むのですが、缶コーヒーやインスタントコーヒーではなく、自分でレギュラーコーヒーをドリップすることにしています。
ドリップしているときの「豊かな香り」「コーヒーのひとしずく」を楽しみ、「ゆったりとした朝のひとときを楽しんでいる」という気持ちのゆとりを存分に満喫しています。
そして、「ああ、今日も早起きしてよかったな」「今日もいいことあるぞ」と自分と自分に語りかけています。
その他いろいろあります。ホテルでの朝食、カフェでのひととき、お気に入りのスイーツ、朝の映画、コンビニでの買い物など何でも良いのです。
「今日も早起きして良かった」と思えるようなごほうびをもらうことが、自分で自分の背中を押してやるための儀式、仕組みとして大切なのです。「今日もできたよシール」をシール帳に貼っていくだけでも効果的です。
朝は「パーソナル」の時間に使うことを大原則とし、「やりたいこと」「楽しいこと」「ワクワクすること」「うれしいこと」をやるなど、内的動機づけのみにしぼるようにしましょう。
基本的には好きなことであれば、朝の時間に何をやってもいいのですが、それをいくつか組み合わせて自分のライフスタイルにしてしまい、それがまわりの人からも認められるようになってくると、人生がとても楽になります。自分自身にも「続けるエネルギー」をかけ続けなくてもよくなります。そして何よりも「かっこいい」と思います。
この7つの習慣はいろいろ試行錯誤しているうちに自然と定着した朝のスタイルなのです。
あなたも自分なりのライフスタイルをきずきあげてください。